新釈 金子堅太郎伝 。。。
明治期の官僚政治家、金子堅太郎という人物は、なんとも不思議な人物の様です。
かの 司馬遼太郎氏による、血も涙も無い、冷酷無慈悲な、二流の官僚政治家 という評価がある一方で、日本の国難ともいえる日露戦争下では、伊藤博文の命を受けてアメリカにわたり、救国的な働きをしている という、何ともよく分からない人物、という印象がありました。
また、この金子という人は、大変な秀才で、有能な人物だったようですが、同時に真面目で勤勉、実直な性格で、自分に厳しく、他にも厳しい、まさに 秋霜烈日たる人物、と言う一面もあったようです。
そこで、私は こうした 面白く、不思議な人物像を持つ金子堅太郎について、ここに その前半生を、ノンフィクションとして まとめました。
秋霜烈日の人 1.
金子堅太郎
目 次
第一章 嘉永六年 出生
1. 出生
2. 修猷館入学
3. 父 清蔵 死去
4. 秋月遊学
5. 太政官札 贋札事件
6. 藩内の動揺
7. 東京遊学
8. 帰国命令
9. アメリカ留学
10. 明治初年の黒田家
第二章 明治四年 留学
1. 出発前夜
2. 航海
3. 上陸 大陸横断
4. ボストン着
5. 留学生活
6. ハーバード入学
7. 学生生活
8. ハーバードの学位
第三章 明治十一年 帰国
1. ハーバード卒業、帰国
2. 求職活動
3. 元老院に仕官
4. 〔 政治論略 〕
5. 秋霜烈日
6. 義弟、団 琢磨
7. 憲法調査
8. 国体論争
第四章 明治十八年 巡視、復命、教育
1. 北海道 巡視
2. 北海道三県 巡視復命書
3. 北海道開拓建議七箇条
4. 巡視報告 提出
5. 金子の集治監視察
6. 復命書と金子の評価
7. 法学教育